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2013 02.02 Sat

平成25年度税制改正について

WAKOの高田です。

 

1月29日に平成25年度税制改正大網が閣議決定されました。

 

 

不動産業界にとっては、毎年の税制改正は業務に直結するため、非常に関心が高い出来事かと思います。

 

 

税金を制するものが不動産業界を制すると言われているように

 

 

(誰が言ったのでしょうか・・・)

 

 

 

不動産と税金は切っても切れない関係だと思います。

 

 

 

 

特に今回の改正では、平成23年度の税制改正大網に盛り込まれていながら、ねじれ国会、震災の影響で成立しなかった内容も盛り込まれています。

 

 

 

平成25年度の税制改正大網 (財務省のHPで公開されているPDFへのリンクです。)

 

 

 

税制改正大網をすべて読むのは大変だよ!って方のために、どのようなものがあるかまとめましたので、羅列していきます。

(特に不動産業界に関連のある項目を中心に)

 

 

 

 

【個人所得税】

 

・所得税の最高税率アップ (所得4,000万円超45%)

・公社債・株式に対する課税の見直し (特定公社債の譲渡所得の非課税がなくなります )

・株式等の非課税口座措置の整備

・住宅ローン控除の4年間延長と拡充(消費税増税後)

・復興支援措置の延長・拡充

 
 

 

【資産課税】

 

・相続税の基礎控除を現行の「5000万円+1000万円×法定相続人数」から「3000万円+600万円×法定相続人」に引下げ

・相続税の最高税率を55%に引き上げ

・贈与税の見直し(最高税率を相続税の最高税率に合わせる一方で、子や孫が受贈者となる場合の贈与税の税率構造の緩和)

 (贈与額が「3000万円以下の場合は贈与税が現行より下がります。)

・子や孫に対する教育資金の一括贈与については1500万円までを非課税とする措置

・相続時精算課税制度について、贈与者の年齢要件を65歳以上から60歳以上に引下げ、受贈者に20歳以上の孫を追加

 

これらの改正の影響で、相続税の課税対象者が、現在の約4%から約10%程度まで増加すると考えられています。

今まで、相続税とは無関係だった一般の人にも影響がでてきそうですね。

若い世代に資産を移転 させ、消費を活発にするのが狙いなのでしょうか。

 

 

・小規模宅地特例の拡充

 

特定居住用宅地について現行240㎡を上限330㎡に拡大し、特定事業用宅地(貸付事業用宅地を除く)と完全併用できるようになりました。

 

現行では特定居住用宅地等と有利な方から選択し、適用し切れなかった部分について、もう一方の特例で適用を受けます。

改正後はそれぞれ限度面積まで適用を受けられ、調整の必要がなくなります(平成27年1月1日以後の相続から適用)。

 

400㎡+330㎡に!

 
この改正は、個人で事業をしている人にはメリットがあります。
(特定同族会社事業用宅地等が入っていませんので、法人で事業をしている人には、メリットはありません。)
 
 

今まで小規模宅地の評価減が受けられなかったケースについても受けられるようになりました。

 

「二世帯住宅」

 

一棟の二世帯住宅で構造上区分のあるものについて、被相続人及びその親族が各独立部分に居住していた場合には、その親族が相続又は遺贈により取得したその敷地の用に供されていた宅地等のうち、被相続人及びその親族が居住していた部分に対応する部分を特例の対象とする。
 
 
「有料老人ホーム」
 
老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等は、次の要件が満たされる場合に限り、相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして特例を適用する。
 
イ 被相続人に介護が必要なため入所したものであること。
ロ 当該家屋が貸付け等の用途に供されていないこと。 
 
 
 
現行では、有料老人ホームに入所している場合には、小規模宅地等の特例の適用が受けられませんでした。(特別養護老人ホームや老人病院等は、入院扱いで適用が受けられます。)
 
改正後は有料老人ホームの場合も小規模宅地 等の特例の適用が受けられるようになります。
 
 
 
二世帯住宅と老人ホームの取り扱いについては問題になっていましたが、法律化することではっきりしました。
 
 
 
 
・事業承継税制の要件の大幅緩和
 
 
 
 
 
【法人課税】
 
 
・設備投資税制の創設
 
・雇用・労働分配税制の創設(給与総額5%以上アップで、その10%分の税額控除)
 
・研究開発税制・雇用促進税制の拡充
 
・交際費課税の緩和(800万円までは全額損金算入)
 
 
 
 
 
 
 
不動産投資市場に関連する項目としては、
 
 
 
 
・不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例措置の延長、税率の引き下げ
 
・J-REIT(投資法人)、TMK(特定目的会社)に係る登録免許税、不動産取得税の軽減措置の延長
 
・J-REIT(投資法人)が特定の資産の買換えによる課税の特例を受けるための導管性要件の変更
 
・J-REIT(投資法人)による海外不動産への間接投資を可能とする措置の導入
 
・不動産特定共同事業法(特例事業者)に係る登録免許税、不動産取得税の軽減措置の導入
 
 
 
 
これらの改正は不動産投資市場の活性化を促すもので、デフレ脱却を促進し、日本経済の再生を牽引する内容になりそうですね。
 
 
 
 
 
 
J-REITやTMKだけではなく、一般の事業会社が投資用不動産として取得する際の、登録免許税や不動産取得税についても軽減措置を設けて欲しいものですね。
 
 
 
 
 
 
 
【地味に変わっていた内容】
 
 
金銭または有価証券の受取証のうち記載された受取り金額が5万円未満(現行3万円未満)のものには印紙税を課さないこととする。
 
 
5万円未満の領収書の印紙税が非課税になるみたいですね!
 
 
 
 
 
 
 
久々に大きな改正がたくさん入った大綱となりました。
 
法人税は減税ばっかり、相続税は増税減税入り乱れてる感じですね。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

WAKO 高田

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